子宮頸癌と関連するのはどれか。
1: 淋菌
2: トリコモナス
3: ヒトヘルペスウイルス
4: ヒトパピローマウイルス
5: ヒト免疫不全ウイルス
子宮頸がんとは、子宮下部の管状の部分を子宮頸部、子宮上部の袋状の部分を子宮体部と呼び、それぞれの部位に生じるがんを子宮頸がん、子宮体がんという。 子宮頸がんは子宮がんのうち約7割程度を占める。以前は発症のピークが40~50歳代でしたが、最近は20~30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっている。最大の危険因子は一部の型のヒトパピローマウイルス (HPV) の感染である。続いて喫煙であり、他にも様々な原因が関与する。子宮頸癌の人々の87.4%に、HPVの感染が確認されている。ヒトパピローマウイルスの16型と18型が、世界の子宮頸癌の原因の75%を占め、31型と45型では10%を占める。日本では子宮頸癌の人々の87.4%に、あらゆる型のHPVの感染が確認されている。HPVには100以上もの種類があり、皮膚感染型と粘膜感染型の2種類に大別される。子宮頸癌は、粘膜感染型HPVの中でも高リスク型HPVと呼ばれている性交渉によって感染する一部のHPVが長期間感染することによって引き起こされる。性交経験がなくても発症はある。高リスク型に分類されるHPVの型は16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68、73、82である。
1:男性は主として淋菌性尿道炎を呈し、女性は子宮頚管炎を呈する。
2:女性では、トリコモナス症の症状は無症状のものから、魚のような臭いがする黄緑色かつ泡状の大量の帯下を生じ、外陰および会陰の疼痛、性交痛、ならびに排尿困難を伴うものまである。無症候性感染は、外陰および会陰に炎症が起きて浮腫が陰唇に発生するにつれ、いつでも症候性となりうる。男性は通常は無症候性である。しかしながら、ときに尿道炎により分泌物がみられることがあり、一過性、泡状、もしくは膿性であり、通常早朝に排尿困難および頻尿を生じることもある。尿道炎はしばしばより軽度で、ごくわずかの尿道の刺激感を引き起こし、ときに外尿道口、包皮下部、またはその両方が湿潤する。精巣上体炎および前立腺炎はまれな合併症である。
3:ヒトに感染するヘルペスウイルスとしては、8つの型が存在し、うち2種類が単純ヘルペスウイルス(HSV)である。単純ヘルペスウイルスの両方の型、HSV-1およびHSV-2が、口腔感染症または性器感染症を引き起こしうる。ほとんどの場合、HSV-1は歯肉口内炎、口唇ヘルペスおよびヘルペス角膜炎を引き起こす。HSV-2は通常、性器病変を引き起こす。
4:正解。子宮頸癌の人々の87.4%に、HPVの感染が確認されている。
5:ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症とは、ある種の白血球を次第に破壊し、後天性免疫不全症候群(エイズ)を引き起こすことのあるウイルス感染症のことである。